森の中で迷っていた時に、川縁で拾った「翡翠(カワセミ)の羽根」。
田圃では農薬を使わないらしく、川には小魚が泳ぎ、それを狙って鳥も集まる。子供は川遊びに興じ、虫も動物もそして人間も調和のとれた中で暮らしている。
ある時、ウブドのチャンプアン橋から下の川で泳ぐ子供たちを眺めていた。隣のオランダから来たという初老の男が「懐かしいなあ!小さいときを思い出すよ」と呟いた。「同じですねえ。」と私。小学生のある夏、田圃でポリドールという殺虫剤が一斉に使われ始めた。それを境に、川で遊ぶことは禁止され、ホタルもドジョウも消えた。